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令和4年をふりかえって
2022/12/20
令和4年も12月、終わりに近づきました。
私も85才、一時人工関節の手術をしたり、
脊椎間狭窄症の手術をしたりしてツエをつかわなければ
歩けない状態になってしまいましたが、
毎日、朝にストレッチ15分、テレビ体操10分、
その他出来るだけ歩くことに努力した結果、
もう昔とあまり変わりない様に歩けるようになりました。
本年度は1年を通じて、まだまだコロナの影響もあり
あまり良くなっていませんが、
丁度、ピップエレキバンが発売されてから50周年になり、
ピップが販売に力を入れ3月頃より増産が始まり
8月頃までは大分売上に寄与しました。
しかし、3月~4月頃よりの中国のネオジム、Sm-CO、フェライト材料の
高騰による仕入価格の上昇、それに加えて9月頃よりアメリカの金利上昇により
急激な円安(今まで¥110~115/$ が¥145~150/$ )になった為、
仕入価格が急激に上がってしまい、
一方、日本では急には値上ができず、粗利益が非常に少なくなり、
やっと今年中に2回も値上げして追い付いて来た状態でした。
しかし、その値上げの反動で10月頃よりだんだんと注文減少となり
これからどうなるか心配です。
さて令和5年、来年はどのような年になるでしょう。
我が社は等方性フェライト原料を購入して社内で
プレス、焼結、着磁、検査、出荷まで全工程をやっています。
異方性フェライトは国内海外より焼結品を購入して、
社内でバレル、研磨加工、着磁、検査、
また切断品は寸法サイズに加工後の半製品を購入して
加工、着磁、検査、出荷しております。
ネオジム、サマコバは中国より、未着磁状態で購入して、
姫路で色付け、着磁、検査して販売しております。
日本のマグネットを扱う問屋・商社等は、
中国より直接取引した方が安いと思って
中国の商社メーカーより購入している会社も多々ありますが、
少量の場合は価格も高いし、船に積めないので航空便にすると
結構運賃も高くなります。
また、品質の問題で不良品の発生が大きな問題です。
御存知の通り、中国の品質と日本の品質では各段の差がありますから、
そのまま購入するとまず10%くらいの不良品(カケ、ヒビ、穴等)で
外観不良があります。
もっと重大な、根本的な問題は磁石であって磁力がないもの、
着磁方向N/Sが間違っているもの等、常時あります。
このような状態で日本のユーザーに直接納入すると、
必ずロットアウトか製品不良になり大きな問題になります。
姫路電子は中国メーカーとの長年のつきあい、
また製造、及び品質を日本で受け入れられる状態に教育し、
社内でも再検査をして、ユーザーに安心して使用できる努力をしています。
令和5年、まだまだコロナ、およびウクライナの戦争も続くとは思いますが、
何とか頑張っていきますので社内及び得意先の皆々様、
よろしくお願い致します。
令和4年12月20日
姫路電子株式会社
網嶋 重昭