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中国・協力工場を探す出張~海外出張の思い出2~
2021/4/22
前回、海外出張の記事を投稿しましたが
今回はその続きです。
約30年ぐらい前に、中国で磁石を作ってくれる会社はないかと
香港・上海・北京の辺りを3~4ヵ月に一度、工場を探してウロウロしていました。
その当時、まだ中国では殆どの人が人民服でした。
朝早く起きると、ホテル近隣の公園で多くの人が集まって
太極拳をやっていました。
当時、フェライト磁石の全盛時代でネオジ工場は出来掛けでした。
中国の工場を訪問すると、「熱烈歓迎」で毎日の夕食は
いつも豪勢な中華料理を食べきれないほど出してくれて、
その後はカラオケまたは、サウナマッサージの店に連れて行ってくれるので
毎日、午前様でした。
それから、ビジネスは殆どが資本提携、製造技術指導をして欲しい、
中国に会社を作らないか?との話ばかりでした。
↓(現在の中国協力工場)
ある時、浙江省の東横にある大きなフェライト工場を見学に行きました。
当時、上海より車で約7~8時間掛かりましたが
見学先のフェライト工場に約2日間滞在しました。
その時、長く付き合う様になった
ある会社から磁石の勉強に来ていた、Pro-Perfectの張さんに逢いました。
見学先の工場は、モデルのような工場で
立派な電気炉や、フェライトを作る製造設備が入っていました。
一方、近郊の小さい工場では
まだ石炭を燃料にし、炉の中央でたいて焼結しているので
電気炉に比べて温度が安定せず、製品の特性もバラバラでした
丁度、オランダのフィリップ社の人が買い付けに来ていて、同じホテルに宿泊していました。
私に「この会社の製品はどうですか?」と尋ねてきましたので
その当時の松下電工が、
「コンテナ一杯の、スピーカー用マグネットを買ったが、磁力が低く全部不良でした。との噂がある」と
話しをしました。
その後、この見学に行った会社は、現在世界一のフェライト工場を有する会社になっています。
次回は、協力工場である
東新磁性材料有限公司の設立の話をします。