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中国協力工場 開拓 ~海外出張の思い出4~
2021/7/27
どうも、網嶋です。
海外出張の思い出、第4回目です。
前回記事はコチラ↓
中国マグネット製造協力工場訪問 ~海外出張の思い出3~
前回の話で出てきた、そのゴミゴミした工場でネオジムを加工して
少しづつ日本に参入するようになりました。
しかし、当時の製品は品質が悪く、特にネオジム製品をサビない様にする為の
ニッケルメッキの技術が悪く、すぐにサビが出たり
メッキが剥がれたりして、クレームに何回もなりました。
納期も遅れ遅れになり、その当時は
航空便で送るという考えがありませんでしたので
納期が遅れたら寧波の工場へ行って、旅行カバンに50㎏~60㎏の
鉄片という事で通関して、日本に持って帰っておりました。
その後、10年くらい経ってから、日本より加工技術・品質管理者等を
寧波に連れて行き、改良して行きました。
今では、寧波の工業団地に大きな工場を建てて
内周刃切断機約500台、その他、放電加工機などをどんどん設置して
寧波で一番大きな加工工場になっています。
メッキ工場も新しく自動ラインを入れて、メッキ不良も少なくなりました。
ネオジム、サマコバの製造工場については
その他、成都・上海にも協力工場として参加してもらっています。
最初から一番の目的であったフェライトの製造工場は
韓国のほか、台湾、中国恵州、浙江省等にも
製品加工度合いのランクに応じて、製造依頼をしています。
今、中国ではアメリカ・オーストラリアとの政治的問題から発した
フェライト原料の高騰により、製品価格が非常に高くなり
納期も約6ヶ月となってて困っています。
幸い、弊社はまだフェライトの製造機械を一部稼働させていますので
なんとか、お客様の要望に答えています。
中国との取引をやっていて一番困る事は、納期が間に合わない時
航空便を使う事で運賃が非常に高くなる事です。
製品価格の約5%が運賃に喰われてしまいます。
それから、納期が長いので3ヶ月ぐらいの在庫をする必要があり
また、少量ロットでは品物によって製造してもらえないので
100個~200個の注文でも10,000個~50,000個注文して
社内で在庫にする必要があり、多大な資金が必要となります。
最近2年間程は、コロナの影響で協力工場も訪問出来なく
メール・電話のみになっているのでコミュニケーションに困っています。