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AIマグネット外観検査機を導入しました
2023/6/23
6月、姫路電子としては久しぶりに、素晴らしい設備をしました。
その装置は、AIを使用して、磁気ばんそうこう用磁石の外観検査をする機械です。
社内ニックネームは、「エーアイ(AI)ちゃん」
過去50年、磁気ばんそうこう用磁石の外観検査、
キズ・割れ・ヒビ・ピンホール、くもり等の検査をするのに、
近所の家庭内職に検査前の製品を持って行って、
全数、目視検査をしていました。
月/約2,500,000個くらい生産しているので、
5人の人が各自月500,000個検査しておりました。
しかし、内職をする人もだんだん歳を取ってきて、
目が見えにくくなり、
新しくやってもらっても、なかなか慣れず、また個人差もあって、
外観検査が難しくなってきました。
ちょうど、昨年6月に「ものづくり補助金」を使って、今流行りの
A.I.を組み込んだ選別機が作れないかと云う考えが出てきました。
それで色々検討したところ、AIの「ものづくり補助金」はもちろんOKですが
月3,000,000個の外観検査の出来る能力があるカメラがあるかどうかでした。
それで、ホームページなどを見て、全国より6社ほどに
製品外観不良・仕様・能力を
送って検討してもらいました。
各社、色々検討して貰いましたが、機械1機で最高1,500,000個、
3,000,000個するには2機必要で
費用も20,000,000円になるのが一般的な設計でした。
各メーカーは考え方として、カメラスピードを上げて
コンベアで製品を動かす検討でしたが
カメラも上下2台必要で、
メカも非常に複雑になっていました。
それで、早くするのではなく、
1回にまとめて500個ほど、検査できるカメラを選定して
カメラの下を通っただけで、良品・不良品を判別し、
不良品だけをポイントマークして
ピンセットで取り出すことにしました。
もちろん、1回だけでは影ができるので、
90°回転して、また裏側も半転さしたりして
1日約150,000個、1ヵ月3,000,000個出来るようになりました。
この機械の特長は
① 構造が非常にシンプル
② 電話ボックス程の大きさで、小さい
③ 機械的動きが少ないので故障が起こりにくい
④ 不良判別はA.I.が学習して行うので、品質が一定になる
また、歩留まりも一定になる
⑤ 必要人員は1名で良い
この機械により、月200,000円ほどの経費の削減になります。
下記に一部、写真を載せます。